紅川寅丸とTeam東方不敗の作品やご案内

超戦士(ハイパー)・シンデレラ(1)

むかーし、むかし。

とある王国の田舎に大層美しい娘がおりました。

女の子としてはかなり大柄でしたが、バツグンのプロポーションでした。

そして面立ちは柔和で、誰もが幸せになるような明るい笑顔を振りまいていました。

裏表のない性根で誰にでも優しい娘でしたから近隣の人気No.1を独走です。

その名を【ショウ】と言いました。

随分とあっさりした名前ですが、本名は【タイガー・サークル・ビ・シャモウンテーン・スタープリズナー・アットザ・ショウ・ビコウズ・ラ・ナイスチョベリグボインボーイング】と、とても長いので略して【ショウ】なのですね。

大きなお屋敷で優しい両親に大事に育てられ、何不自由なく暮らしていました。

ところがそんな幸せは長くは続きませんでした。

大好きなお母さんが流行病で死んでしまったのです。

お父さんの【ウンザン】は悲しみ暮れる娘のために後添いを迎えました。

しかし、その継母はとんでもない悪女でした。

欲張りで、見栄っ張りで、底意地が悪く、おまけに連れ子が二人いました。

そしてその二人の娘も母親並にロクでもない性質だったのです。

一人は性悪小悪魔系、もう一人は天然無害に見えながらもやらかし系の面倒な娘たちでした。

『フツー、そんなのと再婚するか?』と誰もが思うでしょう。

でも、【ウンザン】お父さんは、この時ばかりはやもめ暮らしの寂しさから目が曇っていたとしか言いようがありません。

雲だけに曇っていたんですね。

あ、これって、ウマくありませんか?

継母とその娘たちは【ショウ】の美しさを妬んで、お父さんの目を盗んでは執拗に嫌がらせをしました。

トウシューズに画鋲を入れたり、ラケットのグリップに味噌を塗りこんだり、舞台で使うぼた餅を泥まんじゅうにすり替えて『おらぁ、トキだ』と言わせて食わせたり等々、かなり陰湿でした。

なかでも、大事な家宝である宝塔を隠すのは定番でした。

しかし、【ショウ】自身がなくしてしまうことがほとんどでしたし、なくなったことに本人が気がつかない有様でしたので、あまり嫌がらせになっていませんでしたけどね。

しんどい時にはしんどい事が重なります。

これ、人生の常でございますよ。

ほどなく【ウンザン】お父さんも流行病で亡くなってしまったのです。

継母【イチリン】はこれさいわいと【ショウ】のキレイなドレスや持ち物をすべて取り上げ、汚くて狭い屋根裏部屋へ押し込んでしまいました。

来る日も来る日も朝から夜まで働かされ、ご飯もロクに与えられません。

万年育ち盛りで、ご飯大好きの【ショウ】にとってこれが一番堪えました。

かまどの灰で薄汚れ、いつしか【ショウ】は【シンデレラ=灰まみれの子】と呼ばれるようになってしまいました。

ちなみに【サンドリヨン】も同じ意味ですね。

英仏の読みと音のちょっとしたスライドです。

この話の原典は色々ありますから興味のある方は自分で調べてみましょう。

[扉絵]  [小説TOP]  [↑]  [→]

PAGETOP
Copyright © 2011 東鼠回顧録 All Rights Reserved.