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超戦士(ハイパー)・シンデレラ(2)

「くおらっ! シンデレラァ!」

ずびし!

継母【イチリン】のダイナミックな旋風脚がシンデレラの大きいながら形の良いお尻にクリーンヒットしました。

「あだっ!」

雑巾がけをしていたシンデレラはつんのめって床にぶちょっ! と接吻してしまいました。

「仕事はまだまだあるんだよ!
シャキシャキやんなさい! このグズが!」

【イチリン】は眉間に皺を寄せ、険しい顔でどやしつけます。

「ぶぺっぺ、……うう、すいません、お義母さま」

シンデレラが口元を拭いながら言いました。
まったく理不尽な仕打ちですが口答えをするともっと酷い目に合わされるので我慢しています。

満足そうな継母【イチリン】ですが、やがて俯いてしまいました。
どうしたのでしょう?

「……なんで、なんで私がこんな役なの?
やっぱ、納得いかないよ……」

あれ? あの気丈な雲居一輪さんが今にも泣き出しそうです。

「私が主役=シンデレラとは言わないけどさ……
でも、この役だけは嫌だったよ……ぐ、ぐす」

「ちょっと! イチ! 素に戻んないでよ!
お芝居なんだから、 ね? ね?」

連れ子その①の【ムラサ】が慌てて肩を抱きます。

そうです。
我らが一輪さんが本当は面倒見が良くてとっても優しいことは皆が知っています。
近いうちに作者紅川が一輪さん=白雪姫を書いてくれるはずです(多分書かねーでしょうな、筆、遅せーし)。
だから挫けないでください! ね? ね?

一方。

「くぬっ! くぬっ! くぬっ!」

シンデレラのお尻の割れ目や脇腹に効果的なトウキックを続けざまに見舞っている連れ子その②の【ヌエ】は結構楽しそうです。

「胸が大きければエライの!?
んなわけないじゃんか! バーカ、バーカ!
ヒャハハハー!」

この娘の場合、どの辺まで本気なのかよく分かりませんね。
悪い子じゃないんですけど、ノリが良いというかノリ過ぎというか。

「寅丸、ゴメンねー。
今回、私等はこう言う役みたいだからさー」

根が優しく、単純なムラサは逆に【役】に入り込めていないようです。

「ええ、私は大丈夫ですから。
ありがとう【ムラサ】お姉さん」

ムラサに手を取られシンデレラはゆっくり立ち上がりました。
うっすらと涙をにじませながらも健気に笑いかけます。
なかなか絵になっていますね。
こちらは役作りに成功しているようです。

ガチッ!

何の音でしょう?

シンデレラの健気な微笑みを見た【イチリン】に良からぬスイッチが入っちゃった音でした。
色々我慢していたのにダークサイドに転げ落ちてしまったようです。

「ほお~ シンデレ~らぁ アーンタ、余裕あるじゃない……のお!!」

ばきしむ!

いきなりのハイキックがシンデレラの側頭を襲いました。

「がはぁ!」

思わず膝をついてしまったシンデレラ。

「……ほら、早く立ちなよ……
次はもっと美味しいのをお見舞いしてあげるからさぁ……」

見下ろしながら、トーントーンと小刻みにジャンプしています。
思い切り顎をそらし、完全な悪役モードの【イチリン】さんです。

「い、イチ! やり過ぎだよ!」

「ふーん、そうは思わないけどねぇ……」

「お母さま! 次は御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)で!」

【ヌエ】がイヤらしく笑いながら提案しました。

「……そうね、よし! かかれぃ!」

膝をついたシンデレラに二人してストンピングの雨アラレ。

ばむっ、ばむっ、ばばむばむっ、ばん、ばん、ばばばばばむ、ばむん!

一輪とぬえはノリノリなのにムラサはノリ遅れています。

身体を丸め、ボリューションプロテクトでなんとかやり過ごす大空魔竜シンデレラ。
実は彼女、どんなにドツキ回されても平気でした。
だって、モノスゴく頑丈な体だったからです。

「撃ち方やめぃ! ふうー、ふうー、ふうううー」

ですから継母たちがドツキ疲れるのが先でした。
でも、心は痛みます。
【シンデレラ】の心は体とは逆に人一倍繊細で打たれ弱かったのです。
恒常的に繰り返される非道な仕打ちに、繊細な【シンデレラ】の心はズリズリと傷ついていったのです。
そして、夜、一人泣きくれるのでした。

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