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超戦士(ハイパー)・シンデレラ(11)

「あのー、そもそもなぜ私なのでしょうか?」

少し落ち着きを取り戻したシンデレラが改めてもっともな質問をしました。

「俗な言い方をすれば『キミにイカレちゃった』のさ。

キミの笑顔以上に価値あるものは無い」

真剣な表情で言われ、顔が熱くなる【ショウ】。

「で、でも、先ほどの姿は幻です。

本当の私はこんなナリですし」

薄汚れた服を隠すように両肩を抱きました。

「何を恥ずかしがっているのだね?

私が本質を見誤ると思うかい? 見てくれなど関係ないさ」

そのわりに乳が乳がと騒いでいませんでしたっけ?

「私、王様のこと存じ上げませんし」

「今はナズーリンと呼んで欲しい」

「ナズーリンさんとは今日初めてあったわけですし」

「何事にも最初はあるよ。

キミと私はこれから何千年も一緒なんだから。

今日がその初日と言うだけのことさ」

強引さもウリの辣腕施政者です。

「でも」

「言いたいことは分かる。

少々急な話だからね」

急すぎます。

ショウでなくともついていけません。

「キミを幸せにする、これは間違いない。

だからしばらく私についておいで、ね?」

「……ホントに幸せにしてくれますか?」

流されつつあるシンデレラです。

しかし、強い意志と深遠な叡智を秘めた目で真剣に口説かれているうちにトキメキ始めたようです。

「もちろんだ、約束する」

「それならもう一つ約束してください。

私を幸せにするだけではなく、【私たち】が幸せになると」

そう言ってナズーリンに微笑みかけました。

一瞬だけ目を丸くした元国王。

「さすがはショウ、素晴らしい提案だ!

やはりキミで良かった! 嬉しいぞー!」

「あー、ゴホン。

お二人とも盛り上がっているところ悪いんじゃが」

置いてけぼりだった【マミゾー】さんが声をかけました。

ようやく砂を吐き終わったようです。

「そろそろこの場を離れた方がよいと思うぞ。

馬車は貸してやるからどこへなりとも行くが良かろう」

(まったく! なんて役じゃ!)

ホントお疲れさまでした。

「御者どのの言うとおりだな。

早速、愛の逃避行と参ろう。

その前に【愛の誓い】としてその胸に飛び込ませていただこうか」

ナズーリンさん、よもやそれが目的だったわけではありませんよね?

「お断りします」

きっぱり。

「な、なんで!? さっきは一緒に幸せになるって」

「誠意は伝わりましたけど、その提案はなんとなくイヤです。

貴方、とてもイヤらしい感じがするんですもの」

そう言って胸を隠しました。

「え!? 私、キミのためにすべてを捨てたんだよ!

その覚悟を認めてくれたんじゃないの!?」

「でもー 会ったばかりですしぃ」

「なんでー!? なんでー!? おかしいよ!」

きゃっきゃうふふふ(?)と戯れるバカップル決定な二人。

「あー、もー、好きにせい! このバカどもが!」

【マミゾー】さんは呆れながらきびすを返しましたとさ。

めでたし めでたし (多分)

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