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魔法使いナズーリン! 放てマスタースパーク!!(6)

「マスタースパークに頼りすぎですね」

三人で寺に戻り、反省会を行った時に、聖が開口一番で魔理沙に告げた。

確かに強力無比なマスタースパークだが、多用しすぎだ。

私も気づいていたが、聖が言ってくれたから、後が楽そうだ。

スペカ戦だから、宣言してから放つし、回避ルート皆無の攻撃は不可だ。

ならば来ると分かっているので実は回避も容易い。

【ボム】とやらで使うならまだしも、こちらから仕掛ける攻撃手段としては大味すぎる。

魔理沙は聖の言葉でも納得がいかない様子だ。

それじゃ続きは私が。

「マスタースパークを使わなきゃいいんだ。そしたら、いい勝負になるよ」

若い魔女は私をキッと睨みつけ、

「なんだって!? 私にとってマスタースパークがどんなに大事か知らないくせに!」

乗ってきたな。

「マスタースパークなら私だって撃てるさ。大そうなモンじゃないよ」

私の言葉にビックリしている黒白魔法使い。

「これでも魔法や呪法、一通り身につけているからね。

伊達に長くは生きていないよ。

撃ってみせるからその八卦炉を貸したまえ」

そう言って手のひらを向ける。

何か言いたそうな魔理沙だったが、少しの逡巡の後、搾り出すように言った。

「一度命を助けてもらっているからな。 特別に一回だけだぜ」

裏庭から中空めがけて撃つことにした。

移動中、聖が一輪に声をかけたので、寺の皆がわらわらと集まってきた。

なんだい、大ごとにしたくないのに。

聖に非難の目を向けると、軽く微笑んで、

「万が一に備えるだけです。それに【証人】は多いほうが良いでしょう?」

そういうことか。

マスタースパークへのこだわりを緩くするために、ちっぽけなネズミが堂々と撃ってみせる。

これが私の考えだったが、その事実を敢えて大勢に見せることで逃げ場を無くすってことか。

魔理沙には結構キツイな。

かなり凹むだろうけど、フォローは聖に任せよう。

「壊すなよな」

「そう簡単に壊れる代物ではないだろう」

魔理沙にとって、命の次に大事なモノかもしれないから、両手で受け取る。

手に取ると改めて分かる。

【とても役に立つ道具】が持つ独特の量感。

これはホンモノのお宝だ。 スゴイぞこれ。

「ナズーリン」

ご主人が目を見開き、ウキウキしながら近づいてきた。

このヒト、こういったときは、大体はロクでもないことを言い出すんだが。

「マスタースパーク【NZV】です!」

「なんだねそれは?」

「マスタースパークは、魔理沙さんの技。

アナタが使うなら違う呼称が必要なんです!」

「だから、NZVって?」

「ナズーリン・ヴァージョン、です!!」

ほらみろ、やっぱりロクでもないじゃないか。

「形から入ることも重要です!」

その形とやらに関して、じっくりと話し合わなければならないな。

スペカ戦ではないから、ゆっくりと術式を確認しながら、ミニ八卦炉を構える。

能天気ご主人め、まったく、おっと、集中せねば。 よし、いくか。

「マスタースパークゥ!! えぬ、ぜっと、 あ、あれ?」

しまった! 乱れた!

反動相殺が足りない!

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