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ナズーリン「私はバカじゃないと思うんだが」(15)

「そんなわけで今夜は宴会になってしまったんだ。

ご主人、よろしく頼むよ」

寅丸にパルスィが元気を取り戻したことを報告したナズーリン。

厨房の隅では、てゐがモグモグつまみ食いをしているので【子を産む】までの話はしていない。

てゐには今度タネ明かしを含め、ゆっくり話せばよいと思っている。

花が咲いたように喜んだ寅丸星。

「よかったー! ええ、ええ、ご馳走をつくりましょう!」

喜ぶ主人を見て、ナズーリンも楽になった。

すると、いつものからかい癖が頭をもたげてきた。

「詳しくは後で話すけど、要は、妬みの対象が実現可能であれば問題ないということだったんだ」

「あの? よくわかりませんが?」

「他人がイチャついているところを見て、【勇儀、妬ましいわ。私たちもイチャイチャしましょう?】。

そうなればOKなんだね。

つまり私とご主人がイチャイチャしているところをたっぷり見せつけなければならないということだよ。

これまでよりかなり激しくなるが、分かってくれるよね?

必要なことなのだ、ヒト助けなのだ」

「うそばっかり。寅丸さーん、絶対全然関係ないと思うよ」

「てーゐっ! キミは黙っていろよ!

ご主人、うそつきウサギとこの私、どちらを信じるんだ!?」

「え? え?」

「そうそう、うそつきウサギと欲望のためには手段を選ばない極悪助平ネズミ、どっちを信じる〜?」

「え? えー? 」

「キミはしゃべるなよ! ご主人、私を信じてくれるよね?」

寅丸は迷った。

普通であれば迷うことはないが、こと、このテに関してはナズーリンにちょいちょい騙されている。

「えと、えと、あの、あの」

「もおっ! ご主人ってばっ! しっかりしてよー!」

寅丸に抱きつき、訴えるたびにギュウギュウするナズーリン。

ナズーリンの頭と腰に手を回しつつも、なんだか困っている寅丸。

(はーん? 十分イチャイチャしてるじゃん。 ばっかみたい)

いつものように呆れるウサギ妖怪だった。

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人並みに世間の混乱に翻弄され、時間がかかってしまいました。
既出の登場人物のおさらいをしているうちに詰め込みすぎになってしまいました。勇儀が変態になってしまいました。ナズてゐに歯止めがきかなくなりそうです。【風の三郎ヶ岳】は風神、風三郎の言い伝えから借りました。八ヶ岳にもあるようですし。子を生すことをエンドに持ってきていますが、簡単ではないと思っております。

子孫を残すこと目的としていない孤立単体の妖怪たちはその仕組み自体が無いかも知れません。

妖怪はそもそも生命体なのか? 形質は引き継がれるのか? そんなことを考えると、数の多い妖怪(鬼・天狗・河童など)は他の自然発生型の妖怪とは別物としてとらえるべきなのかも、とも思ってしまいます。

それに、女性同士の結婚、出産はロマンチックであって欲しいと願う、いい年こいたオヤジです。

あ、男同士の場合、結婚はともかく、出産については「そこまで無理をするな」と止めに入る側かも。

お読みくださり感謝でございます。
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紅川寅丸

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