紅川寅丸とTeam東方不敗の作品やご案内

ナズーリン! バカップルNo.1!(4)

レミリアは半分食べたレモンティー味をフランのミルクティー味と交換した。

快く交換に応じる妹、こんな楽しい日がくるなんて。

去年までは考えられなかった。

こちらもとても美味しい。

何と言ってもあのナズーリンが自分たちのために【特別】に用意してくれていたということが大きなポイント。

【特別扱い】が大好きなレミリアの自尊心をくすぐりまくり、いたく刺激した。

いいなー、いいなーと子供たちの羨望の眼差し。

だが、これはちょっと大人向けの味だ。

幼きものたちの羨望、実に他愛がない。

それでも、いつでもどこでも特別扱いされたい自分。

こんなことで気分が良くなっている自分が少しおかしかった。

フランのことは偶然にせよ、こんないい気分を演出してくれたのはネズミの小妖。

先の【レミリア・スカーレットのバラ】の件といい、大事にしている深層をとても上手に飾り上げてくれる。

ホントにいい気分。

様子をうかがっている妹紅に優しく語りかける。

「さすがはネズミの騎士どの、気が利くわね。

よろしく伝えてちょうだい。

紅魔館当主、レミリア・スカレーットとその妹フランドール・スカーレットは『とても満足していた』と」

妹紅はその偉そうな物言いが面白くなかったが、ここで余計なことを言って悶着を起こしては【先生】に迷惑をかけてしまうかもしれない。

そう考えて、ぐっと堪えた。

フランはもっと食べたそうだったが、姉に『今日は食べるものがいっぱいあるのよ』と言われ、我慢した。

この姉妹は目を惹く。

その存在感、一人でも桁外れだが、二人並ぶとその偉容は単純に倍ではなく数倍に膨れ上がる。

小柄で愛らしい少女の風体だが、まとっている空気は不可侵であり、別格。

バンパイアと言う強大な種族の中、徒花のように生まれた歪で愛らしく美しく恐ろしい二つの大輪。

魔物の姉妹、完全にいがみ合うか、爛れた劣情を以てもたれ合うか、それが普通だ。

なのにこの二人は悪魔とは思えぬほど健全に惹かれ合っている。

紅魔館一行が立ち去った後もぶすっとしていたもんぺ娘に声がかかる。

上白沢慧音。

「妹紅頑張っているね」

「何で私がこんなことしなけりゃならないのさ」

「しばらく見ていたが、堂に入ったもんだ」

誰に対しても丁寧な言葉遣いの慧音、以前は妹紅に対しても敬語だったが身も心も許す仲になってからはざっくばらんに話す。

「声をかけてくれればいいのに、ヒトが悪いなぁ。

だって、寺子屋の子供たちもくるんだもん、あのコたちにはお愛想くらい言わないとね」

「ナズーリンどのが妹紅が適任だと言っていた理由が分かるよ。

とても優しい表情だったから見とれてしまっていた。

声をかけることを忘れたんだよ」

実は子供好きの妹紅、里の子供たちの間では一番の人気者だ。

一緒に遊び、一緒にイタズラし、一緒に慧音先生に怒られる。

気取らず、楽しく、優しいお姉さん。

この出店に子供たちが群がっているのも当たり前だった。

「調子のいいことばっかり」

一瞬だけ、ぷっと頬を膨らませる。

こんな表情は慧音の前でだけ。

他人が見ることはないだろう。

「少したったら誰かに店番を代わってもらおう、今宵は妹紅と踊りたい」

「踊るって、盆踊りだよ?」

「どんな踊りでもかまわない、私にとっては妹紅と一緒に踊ることに意味があるんだ。

疲れて倒れるまで全てを忘れて踊りたい。

そして何もかも出し尽くしてクタクタになった私が倒れるのはオマエの腕の中だ。

いいだろ? 今夜はずっと一緒にいたいんだ」

そう言って腰に手をかけ強く抱き寄せる。

「い、いつでも一緒じゃない、ばか……」

「こんな非日常、【ハレ】の日、オマエはきっと途轍もない乱れ方をするのだろう。

とても興味がある。

だが、どんな淫らになっても大丈夫だ、私はすべて受け止めてみせる」

少し声を落とし、ちょっと甘めに言う

「けーね!? おかしいよ!?

なんで私が【乱れる】こと前提なの!?

私、そんなことにならないよ! 変なことしないよ!」

「ふーん、自信があるようだな。

だが、私にも自信がある。

オマエを徹底的に乱れさせる自信がね。

今夜はどちらの【自信】が勝るかな?

ふふふ、とても楽しみだな?」

ぐぐいっと顔を寄せる絶倫教師。

「け、けーね、あの、み、みんなが見てるよ? ダメだよぉ」

「おっと、そうだな、これは教育上よろしくない」

そう言いながらも、腰に回していた手がするりと下がって、もんぺの上から引き締まったお尻をぐにぐにと揉み始める。

妹紅が文句を言おうと口を開いた瞬間、慧音のしなやかな中指が大事なところをきゅきゅっとこすり上げた。

「はあうん!」

思わす声が出てしまった。

「では、また後で」

「ふあぁ……? ば、ばか! ばかーーぁ!」

片手を上げながら去っていくスケベ教師の後ろ姿に甘ったるい罵声を浴びせるスイートもんぺ娘。

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