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ナズーリン! 早天の霹靂(14)

「さ、サナエ? ホントにサナエ?」

室内なのでいつもの帽子は被っておらず、簡素な部屋着で体育座りをしていた。

「こんの! ボンクラ天人!

何勝手に幽閉されてるんですか!

私がどんな思いでいたか分かりますか!?」

カンカンに熱い早苗に対し、スネてしおれた天子。

「……友達じゃないって言ったじゃない」

「えー言いましたとも、友達なんかじゃありませんよ。

でも、気になって仕方ないんです!

アナタには言いたいことも聞きたいこともたくさんあるんですから!」

キョトンとしていた天子だが、口の端が次第に吊り上がっていく。

モリモリと音がするほど活気がみなぎってきている。

「そっかーそんなに私が心配だったんだー。

素直じゃないんだから。

あ、分かった、これが【ツンデレ】ね!?

やっぱり私と友達になりたかったんじゃないの」

有頂天の絶頂娘が復活した。

(ぎいいー! 殴りたい! 思いっ切り!)

「早苗はさびしんボだからね、私がついていてあげなきゃ」

そう言いながらも目が潤んでいる天子。

(てゐさま! やっぱり私、間違っていました!

今ここでコイツに石破天驚拳をお見舞いしていいですよね!?)

「謹慎は解除だそうですよ」

「先ほどの門番が比那名居のご当主様だね?」

その門番はいつの間にかいなくなっていた。

「はい、その通りです。

娘の友人が気になって仕方なかったのでしょう。

あんな格好をしてまで」

「確かに親バカだね」

てゐは土蔵の中の会話ですぐに気づいたのだろう。

「涙ぐんでおられました。

娘のために体を張って、正面から文句を言ってくれる友人が出来たと」

「思い込みの激しさは遺伝なのかな?

まぁ、結果オールライトだね。

こんな友達関係もあって良いだろう。

な? てーゐ」

「友達のことなんてワタシ分かんないわよ。

今までそんなのいなかったんだから」

「そうだね、実は私もよく分からない」

今日も比那名居天子が守矢神社を訪れる。

「サナエー、これ、プレゼントだよ」

リボンのかかった紙包み。

「あらま、どんな風の吹き回しでしょう。

開けていいんですよね?

……何ですかコレ?」

「天界で有名なブランドの勝負下着よ」

「下着の贈り物って微妙ですね、でもありがとうございます」

「私が今穿いているものと同じなんだよ」

「はえ?」

「疑っているの? 見る?」

スカートをまくり上げようとする。

「み、見ません!

お揃いの勝負下着って意味が分かりませんよ!

誰と! 何を! 勝負するんですかー!?」

後に幻想郷を何度もちょっとだけ掻き回すお騒がせコンビの出会いのお話。

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