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紅魔の騎士ナズーリン!(10)

事件から一週間後、命蓮寺を訪れたレミ、フラ&咲夜。
ナズーリンに面会を申し出た。

「これは皆様お揃いで、いかがなされた?」

傷の癒えたナズーリンが出迎える。

「先日はどうも。
フランがアナタにお礼をしたいらしくてね」

進み出たフランドールが両手を差し出す。

「【紅魔の騎士】さま、どうかこれを受け取ってください!」

吸血鬼の妹が差し出したのは青い八面体。

「これは……ペンデュラム? いや、これって!」

ナズーリンはこの正体がすぐに分かった。
フランドールの宝石羽根を加工したものだ。

「分かったようね。
もう二度と宝石羽根は使わないと約束させたんだけど、今回だけどうしてもと言うから」

レミリアがフランの肩を抱きながら言った。

自分のために騎士さまの大切なアイテムを失わせてしまった。
フランは半日考えた末、結論を出し、姉に相談した。
姉は『今回だけよ』と溜息混じりに了承してくれた。

力を込めた。
具体的になにをすれば良いのか分からなかったが両手で握りしめ、一心に念じた。

『騎士さまの役に立て 騎士さまの力になれ 騎士さまを守れ』と念じた。

数日の間、かたときも離さず魔力を込めた。
極めて短期間ではあったが、青い宝石羽根には純粋で極上の魔力が宿った。

ナズーリンは珍しくたじろいでいた。

(……これは最上級のマジックアイテムだ。
よほど注意して使わないとヤバイな。
しかし、こんなもの簡単に受け取れない……
いや、ここまでの思い、受け取らないわけにはいかないな)

「フランドールどの、ありがとうございます。
まことに素晴らしい品です!」

悪魔の妹が花開くように笑った。

「よかったーー!」

「ねえ、ご主人」

寅丸の居室で新しいペンデュラムを弄びながらナズーリンが声をかける。

「こんな物をもらったらホントに騎士にならねばならなくなるかもだね。
まいったなぁー」

星は少し口を尖らせ眉根を寄せている。

「勝手にしなさい!」

ぽすっと抱きつくナズーリン。

「ヤキモチ焼きのごっしゅじ~~ん」

「なんです! はなれなさい!」

「もー いつも言っているじゃないか、ご主人以外はすべて泡沫(うたかた)の夢だって」

「そんなこと言って、誰かが困ってたらすぐに飛んでいっちゃうくせに!」

「ヤキモチ焼きのごっしゅじ~~ん」

「それ、ヤメてください!」

特上アイテムを手に入れて浮かれているナズーリン。
そして、超-面白くない寅丸星。

まぁ、たまにはこんなこともある。

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