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なじゅーりん! 〜真夏の夜の夢〜(1)

夢オチ、幼女趣味、そういうのは話にならん、そうですよね、お戻りくださった方が……拙シリーズのスピンオフ、まぁ完全に外伝です。短いです。もう一度言います。夢オチです。

これまでのお話とは独立しております。伏線もありません。

それでもいいか、と言う方はおすすみください。

朝です。

まだ暗いですが、長年の習慣で自然と目が覚めます。

そろそろ起きなくてはなりませんね。

隣の布団で寝ていたはずのナズーリンは私の布団の中で丸まっています。

いつのまにか潜り込んでくるのは毎度のことですけど。

すぅー、 すぅー、

なんと、いとけない寝顔でしょう。

起こさないようにそっと布団から抜け出します。

可愛い寝顔を眺めながら静かに着替えをします。

すぅー、 すぅー、

ああ、可愛い! 我慢が出来なくなりましたよ!

ほっぺに軽くキスくらいならいいですよね? ね?

そろりそろりと近寄って……

ナズの目がパッと開きました。

いけない、起こしちゃいました、んーー惜しかったです!

「ん? あ! ごしゅじんたまー! ワッタシ! ま、またお寝坊しちゃいましたー!」

わたわたと着替えを始める小さな小さな従者さん。

「ナズーリン、まだ寝ていなさい、疲れているのでしょう?」

「へーきです! ごしゅじんたまを起こすのはワッタシの役目です!」

でも、ナズが私より早く起きるのは遠足の時ぐらいです。

それは言わないお約束ですけど。

着替えの手を止めて、おなかの辺りに手をやっているナズーリン。

あ、ほっとしてますね。

大丈夫、今日はおねしょしてませんよ。

最近はほとんどしなくなりましたものね。

「ところでナズーリン? 朝のご挨拶は?」

「あ、そうでした! ごしゅじんたま! おはよーございまーす!!」

「はい、おはようございます」

元気の良いご挨拶、これで私、今日も一日頑張れます。

洗顔用具を抱えて私の前をてくてく歩くナズーリン。

しっぽをふりふり、大きな耳が時折ピコッと動きます。

人里の子供で言えば3歳か4歳くらいでしょうか。

私の腰ほどもありません。

気をつけていないと踏んづけてしまいそうです。

くるっと振り返ったナズが、にっこにこ顔で、

「ごしゅじんたまー、きょーも、なじゅーりんはがんばります!

おやくにたちます! なんでもおもーしつけくだたい!」

少し舌足らずで、たまに【さ行】がつっかえます。

はああー、たまりません。

命蓮寺の住職、聖白蓮、我らが聖が封獣ぬえを伴ってこちらに歩いてきます。

「ひじりたま、おはよーございまーす! ぬえさん、おはよーございまーす!」

「おはようございます。ナズーリンはいつも元気がよいですね」

今は長い髪を後ろで束ねています。顔を洗い終わったところでしょうか。

ナズの頭を優しくなで、笑顔を向けてくれます。

私も聖とぬえにご挨拶。

「おはよー、寅丸、おっはー、ちびーりん」

「ちびーりんじゃありまてん! なじゅーりんです!」

「あはは、【なじゅーりん】でいいのかい?」

ぬえは自分のことを【なじゅーりん】と言ってしまうナズをいつもからかいます。

でも、私がいない間、一番かまって遊んでくれるのはぬえです。

ぬえは寺に来た当初、毎日お昼過ぎまで寝ていましたが、今は早朝から聖に付いて細々と支度を手伝っています。

最近、寺が賑わってきて、色々と忙しくなってきた一輪、ムラサに代わって聖の身の回りの世話をしてくれているんです。

そのことを褒めると、

「ふん、暇だから仕方なくやってるだけだよ」

そう言って横を向いてしまいます。

優しい娘さんです。

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